「パーソナルカラー検定って難しいの?合格率はどのくらい?」「試験日はいつ?どうやって申し込むの?」――受験を考えている方なら、きっとこんな疑問を抱くはずです。特にパーソナルカラーは、美容やファッション、インテリア業界を目指す方や、趣味として色の知識を深めたい方からも注目されています。
本記事では、パーソナルカラー検定の合格率や難易度を総合的に解説するとともに、主要4団体が主催する検定試験の等級区分や試験方式、日程、個人受験における申込方法を詳しくまとめました。比較一覧も用意していますので、自分に合った検定を選ぶ際の参考にしてください。
パーソナルカラー検定の合格率と難易度の全体像
パーソナルカラー検定は団体ごとに主催されるため公式の統一データはありません。しかし、全体的には「入門〜中級レベルの級は合格率が70〜80%前後、上級や実務レベルでは50〜60%程度」と考えて良いでしょう。
初心者向けの級では基礎知識が中心で、独学でも十分合格可能です。一方で上級になると、診断実技やコーディネート提案、色彩理論の応用が問われるため、独学でも合格は可能なものの配色提案の練習が不可欠。実務経験を持っていたほうが理解は早く進みます。
合格率と難易度の目安
初級(3級・モジュール1など):合格率70〜80%程度。色彩の基礎を学ぶレベル。
中級(2級・モジュール2など):合格率60〜70%程度。応用的な配色や理論を理解。
上級(1級・モジュール3など):合格率50〜60%程度。実務に直結する内容で難易度は高め。
NPO法人日本パーソナルカラー協会「色彩技能パーソナルカラー検定」

NPO法人日本パーソナルカラー協会(JPCA)が主催する「色彩技能パーソナルカラー検定」は、2003年から実施がはじまった日本でもっとも長い歴史を持つパーソナルカラーの資格です。
等級区分
JPCAの色彩技能パーソナルカラー検定の等級区分は、モジュール1(初級)、モジュール2(中級)、モジュール3(上級)の3段階となっています。モジュール1が他の資格の3級に相当し、モジュール2が2級、モジュール3が1級です。
試験方式(CBT)
個人受験はCBT方式です。CBTはComputer Based Testingの略で、パソコンを用いて実施する試験を指します。パソコンモニターに試験問題が表示され、回答を選択肢から選びます。全国各地にあるCBTテストセンターにて受験します。
試験日程
モジュール1(初級)とモジュール2(中級)は、年2回(7月、11月)に全国のCBTテストセンターで実施。モジュール3(上級)は、10月と3月の実施です。試験開催期間内から任意の日程を選択できるため、自分の都合にあわせて受験することができます。
受験資格
モジュール1(初級)は、誰でも受験可能。モジュール2(中級)はモジュール1合格者のみ。モジュール3(上級)は、モジュール1、2の合格者のみ受験可。モジュール2の申込時には、モジュール1の合格者番号の入力を求められます。モジュール1の申込時は、モジュール2の番号を入力します。
検定料金
モジュール1は7,700円、モジュール2は8,800円、モジュール3は12,100円(いずれも税込)です。
受験申込方法
個人受験の場合、公式サイトからCBT Solutionsのサイトに移動して申し込みます。団体受験制度もあります。
一般社団法人日本カラーコーディネーター協会「色彩活用パーソナルカラー検定」

一般社団法人日本カラーコーディネーター協会(J-Color)はNPO法人として2003年に活動を開始し、2013年に社団法人化しました。同団体は「色彩ライフケアカラー検定」と「色彩活用パーソナルカラー検定」の2種類の試験を実施していて、広く認知された色彩資格として普及しています。
等級区分
J-Colorの色彩活用パーソナルカラー検定は、3級、2級、1級の3段階の等級にわかれています。
試験方式
3級と2級はCBT形式(コンピュータ試験)による選択問題。全国のテストセンターで随時受験可能。
1級はPBT方式(Paper Based Testing)で、従来のペーパー試験。マークシートと、記述・配色があります。
試験日程
3級は通年。いつでも申込でき、自分の都合にあわせて日程を選んで受験できます。2級の試験は奇数月(1,3,5,7,9,11月)の開催で、偶数月に申し込みをおこないます。
1級のみ試験日・試験会場が決まっていて、事前に申し込みます。会場は東京、札幌、大阪、福岡の4か所です。試験は、マークシートの選択問題が50分、そのあと80分の実技(記述・配色問題)をおこないます。
受験資格
3級、2級は誰でも受験可能。1級は2級合格者のみ。
検定料金
3級は6,600円、2級は8,800円、1級は16,500円(いずれも税込)です。
受験申込方法
個人で3級・2級を受験する場合、公式サイトの「検定概要・申込方法」のページにある「CBT試験申し込みはこちら」から申請ページに移動して必要事項を入力します。1級の受験は、同ページ内の1級の「受験申込はこちら」から手続きに進んでください。
一般社団法人日本カラリスト協会「厚生労働省後援 パーソナルカラリスト検定」

一般社団法人日本カラリスト協会(JAPCA)が主催する「パーソナルカラーアナリスト検定」は、厚生労働省後援の信頼性のある資格です。他のパーソナルカラー検定に比べて試験方式が柔軟となっています。
等級区分
JAPCAのパーソナルカラーアナリスト検定は、3級、2級、1級の3段階方式です。
試験方式
パーソナルカラーアナリスト検定は、子育て中、会場が遠い、身体障害、土日が仕事など各種の事情で試験を受けにくい方々にむけて、3種類の受験方式を採用しています。その3種は、一般会場でのペーパーテスト、CBTテストセンターでおこなうパソコンを使った受験、そして、3級のみ在宅でのペーパーテストにも対応しています。
3級と2級は4択のマークシート60問。1級は一次試験と二次試験に分かれていて、一次試験はマークシート60問、二次試験は配色実技+記述の60問です。3級、2級、1級一次・二次いずれも制限時間は60分。
3級は3種類の方式から選んで受験できます。2級と1級は会場でのペーパーテストかCBT式のいずれか。1級は、会場試験を選んだなら一次・二次ともに会場となります(一次だけペーパー、二次はCBTのように、分けることはできません)
試験日程
試験は、年に3回(2月、7月、11月)に実施されます。どの級も、いずれの実施期間でも受験可能です。ただし、CBT会場によるパソコン受験は2月と11月の実施、7月は会場試験のみとなります。詳しいスケジュールは公式サイトの「資格検定スケジュール」をご覧ください。
受験資格
3級と2級はだれでも受験できます。1級は2級合格者のみ。3級と2級は併願受験も対応。
検定料金
3級の会場試験、CBT試験は7,700円、在宅ペーパーテストは8,800円。2級は会場・CBTいずれも11,000円。
1級は会場・CBTいずれの試験も17,600円。ただし、1級は一次試験または二次試験のどちらか一方に合格してもう片方が不合格だった場合、その後2年間は合格済みの試験を免除して片方だけ受験することができます。その場合の受験料は11,000円です。(すべて税込)
受験申込方法
パーソナルカラーアナリスト検定の全級の会場試験と3級の在宅試験は、公式サイトの申し込みページから申請するか、資料請求して郵送で申し込みます。
CBT会場でのパソコン受験は、公式サイトからCBT申込専用ページに移動して手続きをおこないます。
一般社団法人 ICBI パーソナルカラー実務検定協会「パーソナルカラー実務検定」

一般社団法人ICBIは2013年に設立された上記3団体と比べると新しい団体です。ICBIパーソナルカラー実務検定協会による「パーソナルカラー実務検定」は色の実務知識を問う試験で、他資格に比べてもっとも手軽に受験することができます。
等級区分
パーソナルカラー実務検定の等級は、3級、2級、1級の3段階に分かれています。
試験方式
パーソナルカラー実務検定の3級はオンラインで受験するIBT方式(Internet Based Testing)です。スマホかパソコンで申請して受験料を支払い、20問の選択問題に答えて、合否はその場で通知されます。試験時間は20分、パーソナルカラーと色彩とファッションに関する基礎的な知識が問われます。
2級と1級はCBT方式で、全国280ヶ所以上のテストセンターで実施します。ほかの試験だと、1級は下位級の合格者のみ受験できますが、パーソナルカラー実務検定ではそのような制限はなく、1級・2級ともにだれでも受験できます。申し込みから最短3日で受験可能。
2級は選択式の50問、制限時間は50分。1級は70問、時間は60分です。
試験日程
いずれの級も、いつでも受験できます。
受験資格
ありません。どの級もだれでも受験できます。
検定料金
3級は1,100円、2級は7,700円、1級は13,200円(すべて税込)。1級は認定校の割引制度あり(協会認定校の修了生は20%オフで受験可。割引を受けるには、要事前申込)
受験申込方法
公式サイトからオンラインで申込みます。
パーソナルカラー検定4団体の比較一覧
団体 | JPCA 色彩技能パーソナルカラー検定 | J-Color 色彩活用パーソナルカラー検定 | JAPCA 厚生労働省後援パーソナルカラリスト検定 | ICBI パーソナルカラー実務検定 |
---|---|---|---|---|
等級区分 | モジュール1, 2, 3 | 3級, 2級, 1級 | 3級, 2級, 1級 | 3級, 2級, 1級 |
試験方式 | M1(初級): CBT M2(中級): CBT M3(上級): CBT | 3級: CBT 2級: CBT 1級: PBT | 3級: PBT/CBT/在宅 2級: PBT / CBT 1級: PBT / CBT (1級は一次・二次) | 3級: IBT 2級: CBT 1級: CBT |
試験日程 | M1: 7月・11月 M2: 7月・11月 M3: 10月・3月 | 3級: いつでも 2級: 奇数月 1級: 所定の実施日 | 全級: 2,7,11月 CBT式は2,7月のみ PBT式は7,11月は全会場、2月は東京のみ | 3級: いつでも 2級: いつでも 1級: いつでも |
受験資格 | M1: 誰でも M2: M1合格者 M3: M2合格者 (M1,M2は併願可) | 3級: 誰でも 2級: 誰でも 1級: 2級合格者 | 3級: 誰でも 2級: 誰でも 1級: 2級合格者 | 3級: 誰でも 2級: 誰でも 1級: 誰でも |
受験料金 (税込) | M1: 7,700円 M2: 8,800円 M3: 12,100円 | 3級: 6,600円 2級: 8,800円 1級: 16,500円 | 3級: 7,700円(在宅は8,800円) 2級: 11,000円 1級: 17,600円 (一次・二次免除は11,000円) | 3級: 1,100円 2級: 7,700円 1級: 13,200円 |
上記の各種団体によるパーソナルカラー検定の特徴・条件比較表の内容は2025年時点のものです。
まとめ|自分に合ったパーソナルカラー検定を選ぼう
いかがでしょうか。各団体の受験方式や日程など特徴の違いはイメージできましたか?パーソナルカラー検定は団体ごとに制度や試験方式が異なり、合格率や難易度にも差があります。大切なのは、どの検定が自分の目的に合っているかを見極めること。記事内の比較一覧を参考に、受験計画を立ててみてください。各試験の違いについては、こちらの記事でも解説しています。