「色のセンスを磨きたい」「配色の基礎をしっかり学びたい」――そんな想いから、色彩検定3級の受験を考える方が増えています。
とはいえ、「勉強はどこから始めたらいいの?」「独学でも受かるのかな?」「試験って難しいの?」といった不安や疑問も多いはず。
この記事では、色彩検定3級の基本情報から試験の流れ、独学での勉強法までを丁寧に解説します。読後には、「私にもできそう!」と前向きな気持ちになれるはずですよ。
色彩検定3級とは?|どんな資格かをわかりやすく解説
色彩検定3級は、色彩に関する知識の基礎を学べる入門資格です。この章では、資格の概要と、どんな人におすすめかを紹介します。
文部科学省後援の信頼ある資格
色彩検定は、公益社団法人色彩検定協会(AFT)が主催し、文部科学省の後援を受けている信頼性の高い資格です。美容・ファッション・教育・デザインなど、色に関わる幅広い分野で評価されています。
3級は色彩の基礎を学ぶ入門レベル
3級では、色の三属性(色相・明度・彩度)や色相環といった色の基礎知識と、日本色彩研究所が開発した色彩体系「PCCS」に基づく配色ルールを学びます。たとえば「なぜこの色の組み合わせはおしゃれに見えるのか?」が理論的に分かるようになります。
日常生活や趣味にも役立つ色の知識
「色彩検定3級を取得している」ことが肩書として仕事に役立つとは言い難いです。一方で、お部屋のインテリアやファッションコーディネート、ネイル、SNS投稿の写真加工など、色を扱うあらゆる場面で活かせる知識は身につきます。色の世界が、ぐっと身近に感じられるようになりますよ。
色彩検定3級の試験概要まとめ

ここでは、試験の形式や日程、費用など、受験に必要な基本情報をまとめてご紹介します。
試験方式・出題形式
色彩検定3級は、マークシート式の選択問題で構成されており、記述式はありません。選択肢から正しい答えを選ぶ形式なので、試験に慣れていない方でも比較的取り組みやすいです。
試験日と申し込みスケジュール
例年、試験は年2回(6月と11月)に実施されます。申し込みはその約2ヶ月前から公式サイトで受け付けています。うっかり忘れないよう、公式サイトやSNSで情報をチェックしましょう。
受験料と支払い方法
3級の受験料は税込7,000円(2025年度)です。支払い方法は、コンビニ支払いやクレジットカード決済などが選べて便利です。
受験資格に年齢制限はある?
色彩検定に年齢制限はありません。高校生、大学生、社会人、主婦、シニア世代まで、どなたでも挑戦できます。色を学びたいという気持ちがあれば、何歳でもスタート可能です。
合格率と難易度の目安は?
3級の合格率はおよそ70〜80%。しっかりと基本をおさえれば、独学でも十分合格可能です。難しく感じる部分もありますが、「色のしくみ」を理解する感覚がわかると、学びがどんどん楽しくなっていきますよ。
公式テキスト・問題集の選び方と購入方法
勉強を始めるにあたって、まず準備したいのが公式テキスト、色見本、問題集。ここでは、その選び方と購入方法を解説します。
色彩検定協会発行の公式テキストとは
公式テキストは色彩検定協会が発行しており、検定の出題範囲をすべてカバーしています。2023年度版からはデザインも一新され、図や写真が多く、視覚的に学びやすい構成になっています。
PCCS色見本
配色ルールを学ぶために、色見本もぜひご用意ください。日本色研事業発行の「新配色カード199a」は、PCCSの色相環における代表的な色と無彩色を収録した色見本です。持ち運びやすいポケットサイズで、外出先やカフェでも手軽に配色の勉強をするのに役立ちます。
どこで買える?(書店・Amazon・公式サイト)
書店でも購入可能ですが、在庫切れのこともあるため、Amazonや楽天ブックス、色彩検定協会の公式サイトなどオンライン購入が確実です。中古品を探す場合は、内容が古くないか注意しましょう。PCCS配色カードも、ネットか大型書店で購入できます。
おすすめの補助教材と勉強アプリ
「よくわかる色彩検定3級対策テキスト」などの補助教材や、配色トレーニングアプリなども活用すると、理解が深まります。図を使った学習は、記憶にも残りやすくおすすめです。
独学で合格するための勉強法
独学で3級を目指す方にとって、どのように勉強を進めるかは大きな鍵です。ここでは、実際に合格した方々が取り入れている方法をご紹介します。私自身、色彩検定全級を独学で取得しました。そのときの勉強方法も振り返りますね。

1日30分からでもできる!効率的なスケジュールの立て方
月並みですが、毎日少しずつ、スキマ時間を活用して取り組むのがポイントです。たとえば「朝のコーヒータイムに1ページ読む」「通勤中にトーンの復習」など、生活に取り入れると無理なく続けられます。特に公式テキストを読むことが大切。試験問題は、テキストからしか出ません。
試験日までどの程度の日数があるのかによりますが、テキストを少しずつ読み進めることが試験合格の最短ルートです。
そして、一度読み終えたら、もう一度読んでみましょう。自分が気になる項目、よくわからない項目も、繰り返し読んでいると「そういうことか!」と気づくタイミングが訪れます。
図で覚える色の三属性・色相環・配色理論
文字だけでは覚えにくい理論も、図やイラストを使えば視覚的にすんなり理解できます。たとえばPCCSの色相環をコピーして壁に貼るだけで、自然と知識が頭に入ってきます。
公式テキストは写真やイラストでわかりやすく説明しているので、文字を読み進めながら挿絵もしっかりみていきましょう。
過去問・模擬問題の活用法
本番形式に慣れるには、過去問や模試が最適です。「何が問われるのか」がわかると、重点的に勉強すべき範囲が見えてきます。模擬試験を時間を計って解くことで、試験当日の緊張も和らぎます。
YouTubeやSNSも活用しよう
近年では、無料で解説動画をアップしている講師も増えています。おすすめチャンネルを登録しておけば、空いた時間に気軽に復習ができます。SNSでの勉強仲間との交流も、モチベーション維持に役立ちます。
日常から学ぼう(重要)
テキストを読んで色や配色ルールの知識が増えてきましたら、身の回りのインテリアやファッションの色彩をみて、どんな意図を持ったコーディネートか自分で考える習慣をつけましょう。
「あ、この配色はPCCSの類似色相配色だ」「これは同一トーンでまとめているな」「この配色は中差色相配色だろうか?」と、考えながら色に向きあうと、自然と学んだ知識が定着していきます。また、「試験のための勉強」から「日常に活かすための学び」という発想に変わるので、モチベーションが維持できます。
よくある質問(FAQ)
実際に受験を考えると浮かんでくる疑問をQ&A形式で解消します。
3級から受けた方がいいの?いきなり2級は無理?
初学者の方には3級からの受験をおすすめします。2級は応用的な内容が多く、配色理論やトーンの知識が前提となるため、基礎を固めてからステップアップした方がスムーズです。とはいえ、試験日まで余裕があるなら、併願して両方同時に取得することも十分に可能です。
合格に必要な勉強時間は?
一般的に30〜50時間ほどの学習が推奨されています。1日30分〜1時間のペースでも、2〜3ヶ月で無理なく合格ラインに到達できます。
試験当日は何を持って行けばいい?
受験票、写真付き身分証明書、筆記用具(HBまたはBの鉛筆、シャーペン、消しゴム)を持参しましょう。服装は自由ですが、リラックスできる格好がおすすめです。
高校生や主婦でも合格できる?
もちろん可能です。実際に、学生や育児中の主婦の方も多く受験しており、学歴や職業に関係なく挑戦しやすい資格です。
合格後のメリットや活かし方は?
色に対する感性と知識を証明できるため、履歴書に書いてアピールできます。ただし、専門分野で働くことを考えているなら、3級だけでは不十分です。趣味やSNS、家づくりなど、生活の中で色を楽しむ力は十分にアップします。
まとめ|色彩検定3級は独学でも十分合格できる!
色彩検定3級は、色の世界への扉を開く第一歩。独学でも無理なくチャレンジでき、色の見方や使い方が変わるきっかけになります。
必要なのは、ほんの少しの「やってみたい」という気持ちだけ。日常の色にワクワクしながら、知識を深めていける資格です。まずは公式テキストと配色カードを用意して、自分のペースで学びはじめてみましょう。