色彩資格

色彩検定2級の難易度は?合格率は?3級との違いや独学勉強方法

色彩検定2級の難易度は?合格率は?独学合格を目指すための勉強法

「色彩検定3級には合格したけど、2級はどれくらい難しいんだろう?」「3級と併願して一気にスキルアップできる?」「独学でも合格できる?」

こんな疑問や不安を抱えていませんか?

色彩検定2級は、配色や色彩調和論、色彩心理などをより実践的・専門的に学ぶレベルです。取得できれば、アパレルやインテリア、広告など色を扱う仕事で確かな自信と説得力を持てるようになります。

この記事では、2級の出題範囲や3級との違い、実際の合格率、独学での勉強方法を徹底解説します。試験に挑む前に、正しい知識と学習計画を立てるためのヒントを一緒に確認していきましょう。

色彩検定2級とは?資格の基本概要をおさらい

色彩検定2級は、公益社団法人 色彩検定協会(AFT)が主催する文部科学省後援の公的資格です。

色彩検定にはUC級・3級・2級・1級の4段階があり、2級は「基礎知識をもとに実務レベルで色彩を扱えること」を目指す等級です。

(※色彩検定全体の概要は、以下の記事で詳しくまとめています。)
→【関連記事】「色彩検定とは?3級・2級・1級・UC級の違いと難易度比較

色彩検定2級の試験内容と学べる知識

2級では、色彩の理論を基礎から応用へと発展させる内容が問われます。ここでは試験範囲と具体的にどんな知識を学ぶのかを詳しく解説します。

どんな知識を学ぶ?出題範囲と内容

色彩検定2級は、「ただ色を知っている」ではなく「色を効果的に提案できるレベル」を目指します。公式テキストに沿った主な出題内容は以下の通りです。

生活の中の色づかい

視認性や誘目性、識別性などの色の見えやすさ、認識しやすい色の組み合わせについて学びます。また、光の性質、人間の目の感度などについて、3級で学んだ内容から一歩踏み込んで学びます。

照明の種類と色の関係

光の明るさに関する単位、照明の種類、照明の光の性質について学びます。

色の基礎理論と表色系

3級で触れた「色の三属性(色相・明度・彩度)」や「光と色の関係」をさらに深めます。特にマンセル表色系の特徴や使い方を習得します。ここはPCCS(日本色研配色体系)との違いに注目して勉強を進めると、理解しやすいです。

色彩調和論

色彩検定2級の大きな柱の一つが「色彩調和」です。これは配色を理論的に整え、調和のとれた印象をつくるための知識です。研究者がまとめた配色調和論について学び、代表的な配色技法を習得します。

代表的な配色技法

  • ナチュラルハーモニー・コンプレックスハーモニー
  • ドミナントカラー・ドミナントトーン配色
  • トーンオントーン・トーンイントーン
  • トーナル配色
  • カマイユ・フォカマイユ配色
  • トリコロール
  • 色相環分割配色

2級の試験では、色の組み合わせをみて「どの技法に基づく配色か?」といった問題も出題されます。覚える用語が多いので注意が必要です。

配色イメージ

色には視覚だけでなく心理的な影響もあります。2級では配色ごとの「興奮・沈静」「軽い・重い」「柔らかい・硬い」「派手・地味」と言った印象についても学びます。また、トーンを調整することによる「ダイナミック」「ナチュラル」「カジュアル」「シック」などの印象作りの方法も学びます。

各種領域での色彩の活用

ここが色彩検定2級のもっとも核となる学習領域です。色彩をビジュアルデザイン(広告、WEB、パッケージなど)、アパレル(ファッション、繊維、店舗)、プロダクト、空間(インテリア・エクステリア)など各領域でどう扱うか、どう提案するか、事例を交えながら学びます。

色彩検定3級との違いは?

簡単にまとめると:

項目3級2級
学習内容色の基礎理論、簡単な配色応用理論、実務的な配色提案
難易度初級中級
合格率約70〜80%約60〜70%
学習時間目安約30〜50時間約60〜100時間

3級は「色の基本を知る」レベル、2級は「色を理論に基づいて活用・提案できる」レベルといえます。

色彩検定2級の難易度と合格率

2級は「3級より確実にレベルアップする」と言われるだけあり、合格率や難易度は一段階上がります。

実際の合格率と難易度の目安

公式の合格率は年度により多少差がありますが、60〜70%前後で推移しています。合格率だけを見ると「高め」に感じるかもしれませんが、問題の幅広さと深さを考えると油断は禁物です。

合格に必要な勉強時間はどれくらい?

個人差はありますが、60〜100時間程度が目安です。社会人の方なら1日30分〜1時間の学習で2〜3ヶ月かけて準備するのが無理のないペースです。

色彩検定2級に独学で挑戦する勉強法

「スクールに通わないと無理?」と不安に思う方も多いですが、計画的に進めれば独学でも十分合格を狙えます。

おすすめのテキスト・問題集

必須:

  • 公式テキスト(2級用)
  • 公式過去問題集
  • 日本色研配色カード

あると便利:

  • よくわかる色彩検定2級対策問題集

公式テキストを読み込むことが一番大事。それから問題集でアウトプットを繰り返しましょう。

効率的な学習スケジュール例

【3ヶ月プラン】

  • 1ヶ月目
     公式テキストを一通り読み、全体像を把握
     →重要用語をノートにまとめる
  • 2ヶ月目
     過去問を解き、苦手分野を洗い出す
     →色彩調和・各領域の色彩実務を重点的に復習
  • 3ヶ月目
     模擬試験・過去問を繰り返し解く
     →覚えにくい色名・記号はカード化する

学習のポイント1

「照明」「マンセル表色系」「配色技法」「各領域の色彩実務」など、2級は3級以上に覚える情報量が多くなります。特に、マンセル表色系の記号と配色技法の用語については、テキストを何度も繰り返し読んで覚えてください。

学習のポイント2

ビジュアルデザイン、アパレル、プロダクト、インテリア、エクステリアの配色設計や実務については、仕事や日常でこれらの分野に携わっていないと、イメージしづらいかもしれません。(たとえば学生の方や主婦の方など)

そこで、自分自身がその分野で働いているイメージをしながら、テキストを読み進めていきましょう。自分は製品パッケージのデザイナーである、人気アパレルショップの店長である、売れっ子インテリアコーディネーターで、これからクライアントに提案する、などなど想像しながら読んでいくと、情報をインプットしやすいです。

学習のポイント3

ドミナントカラーやトーンオントーン、カマイユなど各種の配色技法については、配色カードを使って自分で組み合わせを作り、実践で覚えていきましょう。

まとめ|色彩検定2級は3級より専門的。計画的な学習で独学でも合格可能

色彩検定2級は、3級と比べて内容も難易度もレベルアップしますが、計画的に進めれば独学でも十分合格できます。

配色理論・色彩心理など、学んだ知識は「色を仕事や趣味に活かす」ための一生の財産になります。

2級の試験は夏期(6月)と冬期(11月)の両方で受験できます。まだ3級を受けていない方は、2級3級の併願もできるので、スケジュールに余裕があれば検討してみてください。

「色をもっと理論的に扱えるようになりたい」「仕事の幅を広げたい」と思ったときが挑戦のタイミングです。今日から一歩を踏み出して、色の知識を自分の強みに変えていきましょう。

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