色彩資格

UC級って何?ほかの級との違いは?色彩検定UC級の内容と活用法

他の級と何が違う?色彩検定UC級の内容と活用法

「UC級」という言葉を初めて聞いた方も多いのではないでしょうか? 色彩検定といえば3級・2級・1級というイメージがありますが、実は"UC級"という、色彩のユニバーサルデザインに特化した注目の資格も存在します。

「誰もが見やすい色使い」「情報を伝えやすい配色」などに興味がある方にとって、UC級はとても実用的でやさしい内容になっています。

この記事では、UC級の特徴や誕生の背景、他の級との違い、試験概要や勉強方法、さらには資格の活かし方までを、やさしく丁寧に解説していきます。

UC級ってどんな資格?特徴と目的をわかりやすく解説

色彩検定UC級

UC級は、視覚の多様性に配慮した色彩設計="ユニバーサルカラー"に特化した資格です。 特定の業種だけでなく、日常生活の中でも活かせるやさしい内容が特徴。

ユニバーサルカラーとは?

"ユニバーサルカラー"とは、年齢や性別、視覚特性の違いにかかわらず、すべての人にとって見やすく、理解しやすい配色のこと。

  • 高齢者の視認性に配慮した色使い
  • 色覚多様性(P型・D型・T型など)への配慮
  • 公共施設や製品表示における見やすい配色設計

ユニバーサルデザインの中でも「色彩」にフォーカスした知識と配慮力が学べます。

ユニバーサルデザインの原則

そもそも「ユニバーサルデザイン」は、以下の7つの原則に集約される概念です。

  • 原則1:誰にでも公平に使えること
  • 原則2:使う上で自由度が高いこと
  • 原則3:使い方が簡単ですぐわかること
  • 原則4:必要な情報がすぐに理解できること
  • 原則5:うっかりミスや危険に繋がらないデザインであること
  • 原則6:無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に利用できること
  • 原則7:アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること

この7つの原則は、実際にUC級試験勉強で学びます。この原則に基づいた色彩と色彩設計がユニバーサルカラーであり、まさに今の時代に必要な知識といえます。

UC級はいつできた資格?新設の背景とは

UC級は2018年の冬に新設された比較的新しい資格です。

高齢化社会、そして多様性が重視される現代において、「すべての人に伝わる色の使い方」が重要視されるようになった背景があります。

色彩検定協会は、このようなニーズに応えるために、既存の級とは異なる視点を持つUC級を創設しました。

どんな人におすすめの資格?(医療・介護・教育など)

UC級は、以下のような分野に関わる人に特におすすめです。

  • 医療・介護・福祉関係者(見やすい案内や配色設計に)
  • 教育現場(視覚特性に配慮した教材設計)
  • 公共施設・行政(案内表示やインフォグラフィック)
  • 商品開発やパッケージデザインに関わる方

また、色彩初心者の方にも分かりやすい内容なので、初めての色彩資格としてもぴったりです。

UC級公式ページ

UC級と3級・2級・1級の違いは?

UC級は、従来の3〜1級とは"学習の方向性"が異なります。このセクションでは、それぞれの級の比較を通して違いを明確にしていきましょう。

試験内容・目的・活用分野の違い

項目UC級3級2級1級
主な内容ユニバーサルカラー
配慮ある配色
色彩の基礎理論応用的配色計画高度な色彩設計と
プレゼンテーション
難易度入門〜初級入門初級〜中級上級
活用分野の例医療・福祉・教育・行政日常生活・趣味接客・広告・商品開発建築・教育・専門家

併願・ステップアップは可能?

UC級は他の級と併願可能で、同じ受験日でも申し込めます。

また、UC級と3級をきっかけに、2級→1級とステップアップしていく人も増えています。 色彩検定の"入門編"としても非常に親しみやすい内容です。

UC級の試験概要まとめ

UC級の受験にあたって気になるのが、試験方式や内容、スケジュールや受験料ですよね。 この章では、UC級試験の基本情報を整理して解説します。

出題範囲と出題形式

UC級は、主に次のような内容が出題されます。

  • 色の基本(色相・明度・彩度など)
  • 色の見え方の違いと配慮
  • 視覚特性への対応事例
  • 情報をわかりやすく伝えるための配色設計

試験形式

マークシート方式(一部記述)です。選択肢の中から最も適切な答えを選びます。

試験時期・受験料・受験資格

項目内容
試験実施時期年2回(6月・11月)
試験時間60分
受験料6,000円(税込)
受験資格どなたでも受験可能(年齢・性別・経験不問)

合格率と難易度はどれくらい?

UC級の合格率はおおむね80〜85%前後と高く、適切に対策すれば十分に合格可能なレベルです。

色彩が初めての方でも安心して挑戦できます。

UC級の勉強方法は?独学で合格できる?

色彩検定の勉強法

「どんな勉強をすればいいの?」「独学でも受かる?」といった疑問にお答えするセクションです。

公式テキストの入手方法と活用法

UC級の学習には、色彩検定協会が発行する公式テキストの活用が基本です。

  • 協会の公式サイトや大型書店、通販で購入可能
  • カラー写真や図解が豊富でわかりやすい
  • 重要語句や章末問題で復習もできる

ポイント

まずはテキストを1周読み、そのあと章ごとの要点整理と確認問題に取り組みましょう。

おすすめの学習スタイル(独学・通信講座)

UC級は試験範囲が限られており、独学でも十分合格可能です。

しかし、通信講座を活用することで以下のようなメリットもあります:

  • 動画講義で視覚的に理解しやすい
  • 模擬試験や添削指導付き
  • 学習スケジュールを立てやすい

勉強時間の目安とスケジュール例

平均的な勉強時間は10〜20時間程度です。

【例】2週間で合格を目指すスケジュール:

  • 1〜3日目:テキストをざっと読む
  • 4〜10日目:各章をじっくり復習+練習問題
  • 11〜14日目:模擬試験や総復習

忙しい方でも、隙間時間を活用すればしっかり準備ができます。ただし、色彩についてまったく予備知識がない(色の三属性や色相環などの知識がない)場合は、少し余裕を持ったスケジュールで学習を進めた方が確実です。

UC級の活かし方|どんな仕事や生活で役立つ?

UC級は合格して終わりではなく、学んだ知識をどう活かすかが大切です。

この章では、UC級を持っていることでどんなシーンで役立てられるかを見ていきましょう。

医療・福祉・教育現場での配色

  • 案内板や掲示物での色使いを見直せる
  • 高齢者や視覚障がい者への配慮ができる
  • 学校や保育施設での教材設計に活かせる

たとえば、病院のフロア案内の色が見づらい…そんな場面でも「誰にとっても見やすい色」を提案できるようになります。

また、ご自身が関わっている環境にてすでに生じている問題、たとえば頻繁に起こる事故やトラブルについても、「もしかしたら色彩が原因ではないだろうか?」と仮説を立てることができ、解決の糸口がつかめるかもしれません。

身近な情報デザイン・商品表示への応用

  • スーパーや商品のラベル表記
  • 公共施設のサイン設計
  • パッケージデザインやチラシ制作

「わかりやすい=親切な配色」が求められる時代。UC級の知識がそのまま提案力になります。

まとめ|UC級は「やさしさ」を学べる色彩資格

色彩検定UC級は、「人にやさしい色づかい」を学ぶための第一歩。

色の基礎知識に加えて、視覚的配慮や多様性に富んだ価値観を身につけることができます。

  • はじめての色彩学習に最適
  • 社会的に意義のある内容
  • 将来の仕事や暮らしに活かせる

ぜひUC級から色彩の世界をのぞいてみてください。 あなたの優しさと色の力が、日々のコミュニケーションや空間に新しい明るさを与えてくれるはずです。すでに多くの場面でユニバーサルカラーの対応が進められていますから、公式テキストを読みながら、普段の暮らしのなかで意識的に探してみましょう

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